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悲しみの彼方  NO 5697
[投稿日 2022.08.09]


今日は長崎に原爆が投下された日 広島と同様に
多くの方が犠牲となられました
戦後77年が経った今でも 悲しみは癒えることなく
忘れてはならない日でもあります
今から丁度 17年前(もうそんなに経つのですね?)
戦後60年の節目に 戦艦大和と追随した12艦隊の
慰霊祭の航海の司会を依頼され 1週間の日程で
それぞれの艦隊が沈没した場所 そしてその時間に
慰霊を行い 航空自衛隊や海上自衛隊の方々も
旋回してしてくださり 本当に有り難い体験を
させていただきました
この時 当時 遺族の方も高齢になられ恐らく
最後の慰霊祭になるだろうと 仰っていましたが
そこには 自然界の不思議な現象も起こり 
遺族の方や船員さんを始め スタッフも初めての
経験をいたしました
その後 知覧にも参りましたが 知覧を訪れたのは
この時が初めてでした  特攻隊員の皆さんの
涙に濡れた手紙(遺書)や 刀剣など様々なものが
展示をされ 心を打たれたことを思い出します
あれから何度か知覧へ参りましたが 何度行っても
悲しみで胸が締め付けられるようでした
そんな 特攻隊員の「岡村 清三」さんの遺書を
見つけましたので 掲載いたします
日本の今の平和は この方たちの犠牲の上にあると
いうことを考え 戦争のない世界を築くのも
私達が 後世に残さなければならない大事なことだ
ということを 改めて考えさせされました

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お母さん

私は 後 3時間で祖国のために散っていきます
胸は日本晴れ 本当ですよお母さん少しも怖くない
しかしね
時間があったので考えてみましたら
少し寂しくなってきました
それは 今日 私が戦死した通知が届く
お父さんは
男だから わかっていただけると思いますが
お母さん
お母さんは 女だから
優しいから 涙が出るのでありませんか
弟や妹たちも
兄ちゃんが死んだといって 寂しく思うでしょうね

お母さん
こんなことを考えてみましたら
私も人の子 やはり寂しい
しかしお母さん
考えて見てください
今日 私が特攻隊で行かなければどうなると思いますか
戦争は この日本本土まで迫って
この世の中で 一番好きだった母さんが
死なれるから 私が行くのですよ

母さん
今日 私が特攻隊で行かなければ
年をとられたお父さんまで 銃をとるようになりますよ
だからね 
お母さん
今日 私が戦死したからといって
どうか 涙だけは耐えてくださいね
でも やっぱりだめだろうな
お母さんは 優しい人だったから

お母さん
私は どんな敵だって怖くはありません
私が一番怖いのは 母さんの涙です



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